数日前に、一般的には思いっきりじい様扱いされている年齢のハイティンク指揮のブルックナー交響曲7番がプロムスで演奏された。録音はこちら!
やっぱ、チューバが5台もいる曲は、いいねぇ。といっても、4台はワーグナーチューバだけど。
ライブって、こういう演奏だよね!というパフォーマンスだった。こういう演奏は、レコーディングからは産まれない。
4楽章の、中盤からエンデイングまで、ある意味、アマチュアオーケストラがやってしまうような演奏には驚いたけど、かっこよかった。
2楽章を書いている最中に、ワーグナーがベニスで死去したため、葬送の意味も込められているとか。
そういえば、3楽章は、バケラッタ・バケラッタって始まりますね。
出だしで、トランペットが柔らかいホルンのような音を出すのに神経使っているのが手に取れるように分かった演奏でしたね。
ブルックナーは4、6、7番を過去に演奏したことがある。4番は、自分の所属するオーケストラの定期演奏会で演奏した。けれども、6,7はエキストラで演奏して、しかも本番前に突然声が掛かったので、どちらも2回しか練習に参加しなかった。
7番の時は、いろいろ考えて、B管とF管の両方を使って演奏したのだ。音色的に、F管の方が、しっくりするんじゃなかろうかなと考えたのであった。もちろん、2楽章と4楽章の一部はB管で演奏したけど。
B管で何でも吹くっていうのもアリかなと思いつつも、F管で楽な息遣いで高音を鳴らしたほうが、ソロじゃないし、オケ全体が響くと当時は考えて演奏したのだ。結局、運命共同体のワーグナーチューバはシングルでB管とF管があるから、自分がどっちの管を使用しても、調性に矛盾は無かったわけであるが。
ハイティンクという指揮者は、CDで聞く限り、どんな曲でも、一定のクォリティを保ちつつも、標準的にそつなくこなすイメージが強いのだが、ここ最近のライブで聴く限り、ちっともそんなことがない、とても刺激的な指揮者だと思う。