ほーりーの日記

2003年に留学して開始したブログ。2018年5月に他のブログから引っ越してきました。

ウィーンフィル マーラー9番の感想

昨日行ってきました、はるばる往復12時間掛けて。バービカンホールは、金融街のシティにあって、なんだか観客も高級(高給かな)な感じ。日本人も、駐在員(だと思われる)とその妻という組み合わせが多数見られました。駐在さん達は、なぜかトレンチコートを着ている人が多かったな。流行でしょうか・・・。ラフな格好の私達は所属する階級が不明に見えたことでしょう・・・。

さて、コンサートですが、いやー良かった。今回は、ハインティンクの75歳記念イベントの一環っていう位置付けのようでした。おめでとうございます。普通の爺さんなら、すでに隠居ですが、指揮をしている様子をみると全然75歳には見えません。精神的にまだまだ充実されているのでしょう。

演奏全体としては、オーケストラが一つの楽器みたいに鳴っていました。さすが。

それでは楽章別に勝手に批評してみよう。

1楽章は、たっぷりと時間を掛けて音楽を作っていた。緊張感と音の塊がうねっている。

2楽章は、細部にこだわって、ちょっとスケルツォって感じじゃないところもあったけど、ああいう解釈もあるのかな・・。

3楽章は、やっぱラッパのソロでしょう。とても柔らかい音で良かった。

4楽章は、四拍子だけどアダージョなので前半部分はたっぷり時間を必要とするため八拍振りなんだよねぇ。ゆっくりゆっくり終りへと向かっていく。その中で、徐々にダイナミクスが最高潮に達する瞬間へ向けて加速して行くのだが、聞く側も緊張感を高められてしまう。そして、例のベルリンフィルバーンスタイントロンボーンが全員落ちている箇所でクライマックスへと達し、そこからは落ち着きながらも、諦観というのでしょうか、要はお別れを表現しているので、再びゆっくりになり(ただし極端ではない)、そして音量は落ち着いていく。最後は、消え入るように徐々に徐々に静寂へ溶け込むように音楽は終わる。だから、強音よりも、弱音にこそ音楽の要素ありっていう演奏です。美しかったです。最終部のチェロのソロもすばらしい。

もちろん、ほぼノーミス。

自分が以前この曲を演奏した時はミスしました。音も外しました。指揮者にだまされてティンパニーと共に堂々と1小節早く飛び出して、飲み会でしこたま飲まされました。

とっても良い曲だ。

自分も、機会があれば、ぜひ、もう一回演奏してみたいと思うのであった。

さて、今回の演奏会で「おや」と思った事。

昨日の演奏会に女性が8人いました。(バイオリン1人、チェロ1人、オーボエ2人、フルート2人、クラリネット1人、ハープ1人)

私が記憶だと、ハープだけだったけど、いつのまにやら、どんどん機会は増えていたようだ。すでに、人種の垣根も、チューバに日本人プレーヤーが入団しているから既に無いしね。

オペラ座の団員になられたチューバの杉山さんは、メンバー表に名前が無いから、これから管弦楽団の会員にはなるのかな。

でも、ネットで検索したら、すでにウィーンフィルのコンサートには出ている模様なので、昨日はたまたま登板デーじゃなかったのでしょう。(今回は勝手にリンク貼りたくないから、参照元無しね。)

次回のロンドンへの旅は、帰国時にヒースローへ行く前に立ち寄る時でしょう。そして、多分、プロムスのコンサートを聞くと思う。プログラムは、何がいいかなぁ~。