ほーりーの日記

2003年に留学して開始したブログ。2018年5月に他のブログから引っ越してきました。

サプライチェーン

たまにはビジネススクールの学生っぽい学業のことも書いてみよう。

第2セメスターは、サプライチェーンマネージメント(SCM)の授業ばかりある。しかも、デルモデルのようなIT絡みのものではなくて、製造業関係のサプライチェーンである。他の学校のカリキュラムを実は良く知らないが、これはウェールズ独特の経済状況が影響しているのではないかなと思っている。

製造業におけるサプライチェーンといえば、日本企業のお手本が目白押しである。数ヶ月前のビジネスウィークでもTOYOTAの記事で取り上げられていたけど、”KAIZEN"や”MUDA"や”POKAYOKE”なんて日本の言葉が基本用語として利用されている。また、サプライヤーアソシエーションが重要な役割を果していると授業で習って、なんのことだろうと日本人同士で確認したところ、(系列)協力会のことだった。そう、ウェールズにも系列会が日本の例に倣って存在するのだ。

ウェールズに日本企業が多数進出している事をご存知だろうか?ウェールズ開発庁という行政組織があり、この組織

を通じて海外からの企業誘致を積極的に行っている。日本語のホームページもある。http://www.wda.or.jp/index.html

実数を調べたわけで無いので、間違っているかもしれないが、ウェールズの産業育成を考えていく場合、製造業の貢献度は大きく、海外資本の導入も必須であり、効率的な生産性を追求する日本の企業のSCMやTQMを学習する事は重要なことなのである。だから、カリキュラムに多く含まれているのだ。

人口は少ないし、イングランドよりも公共サービスが充実しているウェールズでは、民間のサービス産業を振興するより製造業の方が現実的な発展を支えてきたのでしょう。(最近は、製造業に加え、サービス産業にも力をいれているそうです)

サプライチェーンに関する勉強が自分の進む今後のキャリアで役立つのか分からないが、出版とかITのような情報サービス産業しか経験していない私としては、将来製造業に関わらないとも限らないので非常に勉強になる(実は、かつて法律系の出版社の管理部門で在庫調整を担当していたこともあるので、ある程度は知っていたりする)。また、弱点である英語も、日本企業の影響が強い産業を中心としているため理解しやすく、前期にあった経済学のような学習上の苦しみが少ないのも助かる。

サプライヤーとの連携構築は、ケースバイケースで一つ一つがオリジナルだから、どんなに勉強しったて、現実的な問題は担当者があたまを使って解決するのだから、考え方をしっかり理解するのが大切だな。

残念ながら、私のいる中部ウェールズと、経済の中心地である首都:カーディフを中心とした南部を直接結ぶ列車はないので、気軽には日本企業を訪れることはできない。(後日書くけど、この国は鉄道が不便でしょうがない・・・。)

もし行くとしても、レンタカーかバスで行く事になる。しかし、日本と強く結びつきのあるウェールズにいるのだから、イースターか卒論の時期に可能であればアポとって訪問してみようかと思う。